cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

麒麟鲈鱼

スズキの重ね蒸し。スズキの身と金華ハム、干しシイタケなどを重ねて蒸した料理。ただし、金華ハムは手に入らなかったので、生ハムで代用してある。

こうやって見ると迫力が足りないな。頭と尾っぽを見てもらえればわかるように、使ったスズキはかなり大振りの物。だから、たっぷり身がついていたのだが、家にある皿が小さくて半分も盛り切れなかった。頭と尾っぽを除けばもうちょっと載ったと思うが、そうなるとなんの料理かわからなくなる。今はこれで満足しておこう。

言うまでもなく、麒麟は新しい天子の誕生を告げる瑞兆。そういう吉祥紋を象った料理だと思っていたのだが、それだけではなかった。ある中国人シェフの語るところによると、具材を重ねて行くところに、"一歩一歩前進する"という意味があるのだとか。なるほど、ポジティブな現実主義者である彼らがこの料理の盛りつけにそういう意味を込めたとしても不思議はない。しかし、こうも考えられないか。中国には、一つ一つ積み重ねて行くことで出来上がった文物が多い。万里の長城兵馬俑のような建造物然り、章回小説や史書のような文芸作品然り。彼らは、一つ一つ積み上げることで、最終的に気宇壮大な物を作り出す。積み重ねるという行為そのものがとりもなおさず"達成"や"繁栄"のメタファーになり、だからこそその行為を皿の上でも再現して見せるのだ、と。

巨大な物から、料理のような身近な物まで、行動原理の貫徹する中国人に、親近感と無限の敬慕の念を抱く。