cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

神戸近郊の某所にて

またまたピクニック。

とある公園の一角です。

早朝でジョギングしている人ぐらいしかいなかったので、ガンガンに音楽を鳴らしてしまいました。しょっぱなは、ベートーベン、チェロソナタ第三番。ベートーベンが自身を鼓舞するかのような雄々しく気高い旋律が印象的。奏者はパブロ・カザルス。時々、「うっ、うっ」といううめき声が聞こえるんで、初めて聞いた時は心霊現象かと思いましたよ。実はこれ、一度引退した彼の復帰後初めての演奏で、自ら奏でた音色に感じ入って思わず漏らした吐息なのだとか。それを聞いて安心しました。でも、要するにおっさんのうめき声なんで、慣れるまで時間がかかりましたけど。

ここは小さいけどコンサートホールがあるんですよ。ステージの背後が前面ガラス張りで、そこに周囲の木立が映っていかにも森の音楽堂といった趣。演奏者の方にも好評なようで、チェコからお見えのバイオリニストが「ここで演奏するのが楽しみ」とお世辞抜きで仰っていました。

それにしても、私はこういう小さなホールに来るたびに、バイオリンとピアノのドゥオだとか、カルテットだとか、小編成の演奏をもっと生で聞ければいいなと思いますね。

以前イタリアを旅行中サンジミニャーノという街(中世に建てられた塔がいまも林立しているので有名)を訪れた時、城門を潜ってすぐの所で、若い人が弦楽四重奏(五重奏?)でモーツァルトのアンネ・クライネ・ナハト・ムジクを演奏していて、それがなんとも粋に聞こえたんで、帰国したら早速聴きに行こうと思ったんですが、この手の室内楽の演奏会が思ったほど国内で多くない(東京は知りませんよ。)クラシック好きの知り合いに聞いてみると、日本は演奏会というと交響曲中心で、小規模編成の演奏はもうひとつ関心が薄いときいてがっかりした覚えがあります。

なんでそんなオーケストラに拘るんですかね。少人数の方が運営コストもかからず、その分チケットも安いんで、もっと気楽にクラシックを楽しめると思うんですがね。というか、大人数だと下手がばれないと思ってません、演奏者の皆さん?いやいや、ばれてますよ、思い切り。むしろオーケストラなんで下手が増幅されて聞き苦しい。逆に少人数の方が「やべえ、ビオラは俺一人なんで失敗したら洒落になんねえぞ」と腹を括ってる分、ミスしても許せるような気がする…。冗談ですけどね。でも、無理して大所帯の楽団を丸抱えするより、特に優れた個人の音楽家を支援すればいいのに、とは思いますね。それだったら、市町村の予算でも十分可能でしょう。「おらが村にもこんな凄いピアニストがいるぞ」って自慢出来たら素敵だと思いません?もっとも横並びの変な平等主義の日本社会では無理な注文かもしれませんが。私のような田舎暮らしの者に生の演奏に触れる機会を増やすためにも、室内楽の人気がもっと高まればいい、そういう無難なところで締めくくっておきましょう。