cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

香酥牛肉饼

西安名物ミートパイ。最近東京は池袋のとあるフードコート内でこれを出す店が出来た聞き、「日本人でも作っている奴がここにいるぞ!」と広く世に知らしめる(?)ために、緊急製作、当ブログに掲載することにした。

動画を見ると、西安市内のこれを提供する店先の看板に堂々「宮廷」の文字が冠してあるのが印象的。これは、何も誇大広告ではなく、この手の「酥」と呼ばれるパイ生地の食べ物は大抵は宮廷の厨房で考案されたものなのだ。ただ私は、それが民間に伝わったとすれば、義和団事件の際に慈禧太后西安に落ち延びた時ではないかと考えていたのだが、それはどうもこっちの憶測であったらしい。”百度”の記事によると、唐代には既に宮廷で食べられていて、安史の乱の混乱時に民間に製法が流出したのだとか。まあ、この手の食べ物の起源にまつわる話は大抵は伝説で頭っから信じる訳には行かないのだが、ただこちらの想像以上に古い歴史を持った食べ物であることは間違いないようだ。

パイ生地の点心と言えば以前同じようなものを作ったが、

 

cognuts.hatenablog.com

作り方は全く別。こっちは、油を練り込んだ生地を薄く台の上に広げ、一番端に餡を置き、そこを引っ張っては伸ばし、引っ張っては伸ばしを繰り返しながらくるくる巻いていく、というのが基本の作り方。

「引っ張って伸ばす? なんだ簡単そうじゃないか」

そうおっしゃるあなた。言葉で書くと簡単そうでも、やって見るとこれが意外と難しい。工程の要所要所でちょっとしたコツが必要で、それを守らないことにはおよそ食べられない代物が出来上がることとなる。おかげで私も何度失敗したことか。だからもし家庭でパイ生地の点心を作るのなら、前回紹介したレシピに頼った方がいいかもしれない。水油皮と油酥の二つの生地を折り畳んで作るやり方の方が、たとえ手間がかかっても確実で、格段に失敗のリスクは小さいだろうから。

実食。まあまあ。以前作った時は中心部が厚ぼったくて、もちゃもちゃした食感になってしまったが、今回はわりと均一に層になったように思う。少なくとも外側はサクサク。下の写真が断面。

うーん、一つ一つの層が厚いな。お店の人に負けないくらい薄く伸ばしたつもりなのにな。まだまだ研究が必要ということか。