cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

上海素食

妻の健康診断の結果が思わしくなく、高カロリーの食事は控えるようにという医者の指示が。ちょっと頭を抱えましたね。手間暇かけた肉料理こそ中国料理の神髄というのが私の信条。でも、妻の健康を考えると、あまり今まで通りの料理を作るわけにはいかんなぁ。かといって、あっさりさっぱりじゃぁ料理を作る気があまりしない…。などと考えていたとき、ふと頭に浮かんだのが、上海のレストラン「功徳林」で食べた精進料理。

中国の精進料理は、戒律で肉食を禁じられた禅僧の渇望を満ためすための”もどき料理”という側面があり、肉の食感を再現するためにはどうしてもそうなるのでしょうか、揚げものが多く必ずしもヘルシーとは言えないのですが、「功徳林」のそれは”もどき料理”の性格は抑え気味に、ビーガン派も納得の低カロリー。味も洗練されていて、「健康にいいんだからこれで我慢しなさいよ」みたいな感じはいっさいなく、多彩で奥深く、実においしい。

「ああいう精進料理なら、体にもいいし、”もどき料理”の楽しさを取り入れたら、料理をするモチベーションも維持できるな」そう思って作ったのがこれです。

写真左手は、いままで何度も作ったことのある、豆苗と筍の和え物を型に嵌めてかためたものと、クコの実のゼリー。写真右奥は、「功徳林」で実際食べたものをイメージして作ったもの。竹に見立ててカットした胡瓜の上に、林檎のドレッシングで和えた大根と人参のサラダをかけています(ドレッシングはうろ覚えなんで適当。)右手前は、蘇州の老舗「松鶴楼」の名菜「松鼠桂魚」を模したもの。

身の白い部分は米粉のニョッキ。本物は甘酢餡なのですが、これはトマトの水煮をスープで溶いたものをかけています。頭や尾っぽは、型に嵌めて張り合わせた湯葉の上にてんぷら粉を重ね塗りし、オーブンで焼いたもの。魚の形にはなりましたが、何となくちゃっちくて玩具みたいになっちゃいましたね。(せめてトマトソースの上に松の実を散らしていたなら、もっとそれっぽくなっていたのに、焦って忘れてた)どうせ“もどき料理”を作るなら、出来るだけ本物に近づけた方がいいんで、魚の皮の青黒い感じを出すなど、次に作る時はもうちょっと工夫しようと思います。ちなみに下の写真が、本物の「松鶴楼」の「松鼠桂魚」です。


竹に見立てたサラダも、まだまだですね。太い胡瓜と細い胡瓜で遠近感をつけて、竹林の鬱蒼とした感じを出せばよかったかな…。

て、完全に精進料理を作り始めた当初の目的を忘れてる…。実を言うと私は、“もどき料理”のように食材を何かに見立てたり、或は皿の中に箱庭のような景色を描く、中国料理の盛り付けが元々好きなんです。だから、作ってて予想以上に楽しかったですね。(逆に嫌いなのが、大っきな皿の真ん中にちょこっとだけ載せる盛り付け。馬鹿野郎、フランス料理じゃあるめぇし、何を勘違いしてやがんでぇ、と思いますね。)

ただ、あまり野菜料理に関心がなく、サラダ一つ作ったことなかったんで、ドレッシングなどの味付けに改善の余地が。台湾からレシピ本を取り寄せ、もっと勉強してから再挑戦しようと思っています。