cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

海南鸡饭

何回か作ったんですが、どれももう一つ。漸く「まあ、食えるな」という程度の物が出来ました。盛り付けも、下手に凝ろうとすると失敗するんで、オーソドックスにまとめました。(ただし、作りすぎて香り米を切らしてしまったんで、今回は日本の米。あの独特の芳香がないと、魅力も半減なんですがねぇ。)

一番難しいのは鶏の茹で加減。滑らかしっとりに仕上げなくてはなりませんが、低温調理に拘り過ぎるのも失敗の元。低温よりもしっかり火を通すことを心がけました。もうちょっと具体的に言うと、よく"七十度"と言う人がいますが、"七十度"だと火が入りきらないんじゃないんですかね。シンガポールの有名店も"九十度"ぐらいの湯温で茹でているみたいですし。で、どうするか。たっぷりのお湯を湯立たせて、そこに常温に戻した鶏肉を投入、すぐに火を最弱にする。茹で過ぎないように頃合いを見て引き上げて、用意してあった氷水に入れて、一気に冷ます。これで十分しっとりジューシーになりました。この「氷水で冷やす」というのが大切です。ある動画投稿サイトで「これが美味いんだよ」なんて言いながら、炊き立てのご飯の上に茹で上がったばかりの鶏肉を乗せ、フーフーしながら食べてるのを見て笑ってしまいました。そんなに熱々が好きなら親子丼食っとけよ!冷えてキュッと締まった鶏皮のプリプリ感こそがチキンライスの醍醐味でしょうが!

どうです真っ白で、いかにも柔らかそうでしょう。この「白さ」がチキンライスづくりの最初の関門だと納得しました。

しかし、このチキンライスもそうですが、茹でたり蒸したり(焼くのも)ギリギリを見極める料理が難しいのは、調理器具に左右されるからですね。レシピ通りに作っても、必ず失敗する。手持ちの器具に合う最適の火加減と時間を自分で試行錯誤して見つけなければならない。それが大変なんです。しかも、色々試して「よし、これで完璧!」と思っても、果たしてそれがいつも成功するとは限らない。今度は気温や微妙な分量の差が影響してくるから厄介。以前茶碗蒸しにはまっていた時、完全に均質なプリンのように滑らかなやつができたんで、「すげえ、よし女房に食わしてやろう」と勇んでもう一度作ってみたものの、普通の茶碗蒸しにしかならなくてがっかりした覚えがあります。あれは、卵の大きさとだし汁の量の見た目では気づかない按配の差だったのかなあ。それ以来何度も試したものの、あの時の茶碗蒸しは”幻の味”のままです。

それにしても手間がかかる!米を炊く時、鶏油(ジーヨウ)が必要なのですが、市販のものを使う気にならないので、鳥皮を熱して油を抽出するところから始めました。あと、鶏ガラスープを取るのは勿論、鶏肉の上に回しかける醤油だれ、それから、ネギやしょうがを炒めて葱油を作ったり、ミキサーにかけて葱ソースを作ったりとやたらに工程が多い。前回失敗したのは、これをニ三時間で済まそうとしたからでした。本格的につくるとなると半日は見とかねば。そういう意味では、一見シンプルですが、実は家庭で作る種類の物ではなく、ホーカーズや専門店で食べる料理なんでしょうね。