cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

客家菜

わざわざ説明するまでもないと思うが「客家」というのは、戦乱その他を逃れ中原から南方の地に移住した人々。移住は段階的に行われたようだが、最も早いのは紀元前秦の時代だと言う。かくも長き間彼らがあくまで独自性を保ち、土着の人々と同化しなかったという事実に驚く。それは、南方の人々と習俗が大きく違っていたというのもあるが、彼らが自分たちの民族の出自に誇りを抱き孤高を守っていたことも大きいだろう。ただ、よそ者の悲しさゆえに貧しくやせた土地にしか住めず、必然的に重労働に携わることを余儀なくされた。彼らの料理に味の濃いスタミナ食が多いのは、過酷な労働による疲れを癒すため。今回紹介した二品も、そうした「客家料理」の代表例。それらを味わい、中原の民の苦闘の歴史に思いを馳せるのもよいかもしれない。

「梅菜扣肉」「梅菜」と呼ばれるカラシナの漬物と一緒に豚バラ肉を蒸したもの。ちょっと老抽を入れ過ぎて色が悪くなってしまった。でも味は自分でも納得。ゼラチン状になった豚皮が美味。皮の処理に一手間加えたのがよかった。普通に蒸すより遥かに柔らかくなった。手を加えないのがよいのではない。手間暇かけてこそ素材のよさを引き出すのだ。

「塩焗鶏(イムゴッカイ)」鶏の塩釜蒸し。蓮の葉に包んで蒸し焼きにしたのだが、下処理をしたはずが蓮の葉の苦みが出てしまった。直接塩で覆った方がよかったかもしれない。

 

最初はワインをちびちび飲みながら食べようと思っていたのだが、どうもワインと合わない。恐らく元が労働者のスタミナ食、或はごく普通の家庭料理なので、お上品にやるものではないのだろう。そこで趣向を変えてみた。

ご飯ののっけ盛り。普段から一番馬鹿にしている食べ方だが、今回ばかりは仕方ない。この豚の味がしみ込んだ梅菜が米によく合うのだ。ワインに合う肉料理はいずれまた紹介するとしよう。それではちょっと失礼をして…。(ガツガツと、直接茶碗からかっ込んで飯と肉を貪り食う。客家の歴史のことなど最早完全に忘れている。)