cognuts’s blog

一个日本人自己做正宗中国菜的博客。在餐厅一定要点炒饭和锅贴的人不要看。

五仁月饼

秋恒例の月餅。ただし、いつも中秋節の時は忙しいので、作るのは十月に入ってから。実は先週一度作ったのだが、上手く行かず(油の量が足りなかったのか皮がひび割れてしまった)、今週作り直すことに。作り慣れた方が逆に失敗することがままある。最初のうちはレシピ通りに作るが、慣れてくると頭に入ったつもりになってレシピを忘れたり無視したりするのが一番大きな理由。毎回作る前にレシピを読み直し工程をチェックするべきだと思った。

今年はカスタード餡にも挑戦。五十グラム用のスタンプ器で作ってみたのだがあんまり上手くいかなかった。下の写真では辛うじて形になっているが、それは中のカスタードを固めに仕上げたから。でもそれだと口当たりが悪い。逆に柔らかく滑らかにすると、今度はスタンプで押したとき簡単に潰れて中の餡が飛び出してしまう。慣れてくれば両立させることができるのかもしれないが、めんどくさくなって早々に断念してしまった。カスタードが食べたければ、無理に月餅にする必要はなく、エッグタルトで十分じゃないかという気がしたからだ。その内エッグタルトを作ってブログにアップしたいと思う。

自分で作ったものを試食しながら読書。九月は忙しくて暇がなかったので午前中は読書に充てる。読み始めたのは「春秋穀梁伝」とトゥキディデスの「戦史」。「穀梁伝」は「公羊伝」と同じく「春秋」の注釈書だが、「公羊伝」よりも語義解釈に徹している。中にはこじつけや矛盾もあるらしいが全部が全部出鱈目でもあるまい。いや、読み進めるにつれ、短い字数で史官が何かを伝えようとするならこういう書き方をするだろうなという気にさせられる。所謂「春秋の筆法」を解き明かすような面白さに満ちている。一方、「戦史」は十年くらい前によく読んでいたのだが、最近また気になって本棚から取り出した。アテナイの戦いに見られる民主制の強みと弱みがやはり最大の関心事なのだが、もう一つ引っかかるのはこの時代のギリシャ人の残虐さ。同じ部族の人間を結構無慈悲に殺したりする。中部以北のギリシャ人は半分未開で野蛮な風習を残していたのかもしれないのでわかるような気もするが、イオニア地方やシケリアのような啓けたポリスの住民たちでも負けた相手には情け容赦ない。党派争いとはかくも人間を蛮行に走らせるものなのか。まあ、それがペロポネソス戦争イデオロギーの違いで東西が対立する現代史の縮図と見る所以でもあるのだが、同時にそのように同じ民族が殺し合い自らの文明を滅ぼしていく様を神の如き立場からじっと意地悪に観察するのがトゥキディデスを読む者の秘かな楽しみでもあったりする。